Bike Item Selection 一覧表

文/ケニー佐川 写真/山家健一 映像/アートワークス

KLAN

ホカホカ快適気分で
冬でも積極的に走れる

長く厳しい冬が訪れるヨーロッパ。凍てつく寒さの中でも、快適にツーリングを続けたい。

そんなライダーたちの要望から生まれたのが、イタリアのバイク用ヒーティング(電熱)ウエア、『クラン』である。

『クラン』は、極寒地での作業用ウエア開発のノウハウが生かされているのが特徴だ。電熱線を効率的に配置することで、暖められた空気がウエア内を隅々まで循環するように設計されている。薄く軽量なウエアでも抜群のヒーティング効果が得られるという。

電源はバイクのバッテリーから直接とるため、充電や電池交換などの手間いらず。既存のウィンタージャケットの中に着込めば、真冬のツーリングでも暖かく、快適なライディングを楽しめるということだ。

「電熱」の恩恵を受けるためには、最初にセットアップしなくてはならない。まずは、バイクのシートを外して標準装備のバッテリーケーブルを各端子に接続。あとは、スイッチケーブルとジャケット本体を接続すれば完了。作業時間は5分程度だ。最近、流行りのアドベンチャーやツアラーなど、シガーソケットタイプの電源を装備しているモデルであれば、別売のソケットを差し込むだけなのでさらに簡単だ。

準備ができたところで、さっそく「ホット・インナージャケット」を試してみたが、まず着心地がとてもいい。フワッと軽く柔らかい着心地で、アームホールにも程良いゆとりがある。背中の両サイドに設けられた伸縮性素材のおかげで動きやすく、前傾スタイルのライディングフォームでも肩や背中に圧迫感がない。裏地もメッシュタイプなので滑りがよく、静電気でまとわりつくようなこともなくスムーズだ。

ジャケットにつながったスイッチをONに入れて、走り出してみる。ものの1分と経たないうちに最初はほのかな温かさが伝わってきて、それが次第に上半身全体を暖かく包み込んでくれる。外気温は7℃だったが、ウィンタージャケットの中に着こめばホカホカ。どんな防寒ウェアより暖かいことは確かだ。特に感心したのは首部分も暖かいこと。よく見ると襟部分にも電熱線が張り巡らされている。真冬でなければ、ジャケットの中綿を外してもいいぐらいだろう。

逆に言えば、『クラン』があれば、冬でも重ね着でモコモコすることなく、薄着でも暖かくいられるということだ。これは革新的だ。発熱量としては、けっして暑過ぎることはないが、気温によって調整したい場合は、無段階で温度調整が可能なレギュレータ(別売)も用意されているので活用したい。

 コードのコネクターは防水仕様なので雨天でも安心だし、ジャケットの裾にはドローコード、袖口にはフィンガーホールが設けられていて、効果的に風の進入をシャットアウトし、温めた空気を逃がさないための工夫も施されるなど、ディテールにこだわっている点も好感を持てる。コレ1着あれば、冬のツーリングも積極的に楽しめること間違いなしだ。


KLAN HEATING WEAR
(クラン ヒーティング ウェア)
■HOT INNER JACKET

ホットインナージャケット

サイズ S, M, L, XL, 2XL, 3XL, 4XL
価格 23,940 円(税込)

 

■LADIE’S HOT INNER JACKET

レディースホットインナージャケット

サイズ XS, S, M
価格 20,790 円(税込)

 

■HOT INNER VEST

ホットインナーベスト

サイズ S, M, L, XL
価格 18,690 円(税込)

 

■TOURING GLOVES

ツーリンググローブ

サイズ S, M ,L, XL
価格 16,590 円(税込)

 

■LADIE’S TOURING GLOVES

レディースツーリンググローブ

サイズ M, L
価格 15,540 円(税込)

 

■LYCRA INNER GLOVES

ライクラインナーグローブ

サイズ XS-S, M-L, XL-XXL
価格 13,440 円(税込)

 

■LYCRA INNER GLOVES

ホットインナーパンツ

サイズ XS-S, M-L, XL-XXL
価格 18,690 円(税込)

 

■LYCRA INNER SOCKS

ライクラインナーソックス

サイズ 26.0~28.0cm
価格 13,440 円(税込)


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グローブやソックスなど、ペアで使うアイテムに関しては、標準装備のダブルケーブルを使用する。ケーブルはオーバージャケットの内側を通して袖口や裾からコネクターを出して、各アイテムと接続する仕組み。3アイテム以上使用する場合は電源ケーブルを2本使用する必要あり。


付属のスイッチは電源のオン・オフのみの機能だが、より細かく温度調節したい場合は、別売のレギュレータを購入し、付属のスイッチの代わりに使用することもできる。各ケーブル類はライディングの妨げにならない長さに調整して、結束バンドなどでフレームに固定するとよい。


最初に赤コードをバッテリーのプラス端子に取り付け、次に青コードをマイナス端子に取り付ける。コードの取り付けは必ずプラス・マイナスの順で、外す時はマイナス・プラスの順で行なう。プラス端子の作業中に金属製工具が車体の金属部分に触れないように注意。


シガーソケットやHELLA(ヘラ)型ソケットを装備したバイクの場合、オプションの専用ケーブルを使えばバッテリーへの配線が不要なため、より簡単にセッティングできる。HELLA型はBMWやドゥカティ、逆輸入車などに多い欧州規格のソケットタイプのこと。


REVIEWS アイテムレビュー後の総合評価一覧
デザイン ★★★★☆ ヨーロッパのプロダクトらしい、シンプルで機能的なデザインに好感が持てる。ロゴをもっと大きく入れたり、派手なカラーを使ったりしてもいいとは思うが、これが企業のポリシーなのだろう。どんなウェアにも合わせやすいはずだ。
着心地 ★★★★★ 電熱線が張り巡らされていることを忘れてしまうほど、軽くて軟らかい着心地で、ウインタージャケットの下に着込んでも、まったく苦にならない。適度に体にフィットしているが、脇や背中に余裕があり、ライディング時にも動きやすい。
防寒性 ★★★★★ 電熱線によって自ら発熱する暖かさは圧倒的。従来のどんな防寒着と比べても最強レベルだろう。ジャケットは首まわりにも電熱線が巡らされ、袖口や裾にも温めた空気を逃がさない工夫がされるなど保温効果を高める機能も充実している。
使い勝手 ★★★☆☆ バッテリー電源ということで、最初にコードを接続したり、配線処理が必要なのは仕方ないところ。バッテリー搭載位置がアクセスしずらいと接続に手間取るかも。アイテムを同時に使用したときもコードの取り回しがちょっと面倒か。
総合評価 ★★★★☆ バッテリー電源によるパワーとスタミナは大きなメリットだが、一方で配線の取りまわしに気を遣う部分はどうしてもある。ただ、冬の寒さを感じさせないほどの暖かさは素晴らしく快適。一度使ったら手放せなくなるはずだ。
★★★★★Sperior  ★★★★☆Excellent  ★★★☆☆Good  ★★☆☆☆Fair  ★☆☆☆☆Poor
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